構造化とは過去の事例から問題解決の糸口をつかむこと

構造化は幅広い場面で行われています。

しかし、仕事などで構造化を行っている人でも、他の分野の構造化については全く知らないようです。

私にとって構造化とは「全体を把握し、状況などを整理すること」です。

1つひとつの言葉や現象よりも大きな価値を生み出さなければ、構造化する意味がありません。

以下に、さまざまな分野の構造化を紹介します。

ビジネス

3S(整理、整頓、清掃)

どこの職場でも、物の置き場に困るという問題を抱えています。また、身の周りが散らかっていると、大切な資料をなくしてしまうかもしれません。これらを事前に解決する手段として、3Sは仕事の基本として知られています。

PDSA(計画、実行、調査、行動)

多くの社会人が、やりっ放しの仕事に満足してしまっているようです。仕事をより良くするためには、計画を立てて、その計画通りに実行し、結果をふり返って、良い点・悪い点を次の計画に反映するプロセスが欠かせません。

伝える(コンテンツ、書く技術、編集)

私ごとで恐縮ではございますが「伝えるコツ」というセミナーを開催しています。この3つのポイントを押さえることで色んなことが見えてきます。逆に、これを押さえていないと分析どころではありません。ご興味のある方は こちら をご覧下さい。

3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)

お客さまのために素晴らしい製品・サービスを提供しても、競合が似たような低価格の製品・サービスを隣りに提供した途端に選ばれなくなるかもしれません。なぜなら、お客さまが両社の違いを見分ける知識などがあるとは限らないからです。

GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)

これも立派な構造化です。一見すると流行り言葉のようですが実際には、たった4社の企業を描くだけで世界で何が起こっているか、何が起ころうとしているかを見事に表しています。

日常生活

無財の七施(眼施、和顔施、言辞施、身施、心施、床座施、房舍施)

自分や誰かに当てはめて考えてみると、色々と気づかされることがあります。お金がなくても優しさを伝えられるんですね。昔の人は、賢い構造化を行っていたようです。
眼施:好ましい眼差しで見ること

和顔施:笑顔を見せること
言辞施:粗暴でない、柔らかい言葉遣いをすること
身施:立って迎えて礼拝すること
心施:和と善の心で、深い供養を行うこと、相手に共振できる柔らかな心
床座施:座る場所を譲ること
房舍施:宿を提供すること
引用元:ウィキペディア日本語版「布施」(2020年7月15日 (水) 16:30))

自信(自己肯定感、自己受容、自己効力感)

私は心理学の専門家ではありませんが、私の知識と経験をもとに表現すると自己肯定感は主に過去、自己受容は現在、自己効力感は未来における自信が関係していると考えています。自分に自信がない人は、これらに1つずつ注目して自分に必要なことを考えてみてはいかがでしょうか。

喜怒哀楽

この4つの感情表現は、万国にほぼ共通するものです。興味深いことは、そのときの行動や感情表現までも共通することが多いことです。詳しくは『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く:著 清水健二、フォレスト出版』をご一読下さい。

真善美(真心、行為、結果)

これは森下洋子さん(バレリーナ)のコメントを引用したものです。いくら「真心(または誠意)」があっても、実際に「行為」がなければ何も実行しない人と客観的には同じです。また、「行為」まで辿り着いても「美」は、相手が感じることです。森下さんが同じ意味のことを言っているかどうかは分かりませんが、私はこのように解釈しました。

まとめ

構造化の本質は「何のために構造化するのか?」をじっくり検討することです。

行動している最中に何度も「何のために構造化するのか?」をふり返らなくては

目的と手段が逆転してしまいます。

このため前半部分の「全体を把握すること」が重要になります。

「何のためにそれを行うのか?」という目的意識が定まっていないときに失敗が生じます。

ぜひ、構造化を上手く使いこなして問題解決の糸口をつかんで下さい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。