仕事のメモをアナログ・デジタル使い分け! 実用的な活用例、効果的な付箋の使い方を解説♪
入社して間もない頃、メモに追われたことはありませんか。
メモ取りは仕事がデキる社会人の必須条件です。
本記事では、メモ取りの狙いや用途をさまざまな角度から解説します。
目次 ٩(o-o)/
☑ 本質的なメモの狙い
☑ アナログメモの活用事例「サイズ別」
☑ アナログメモの活用事例「付箋」
☑ アナログメモの活用事例「ソフト」
☑ アナログメモの活用事例「仕組み」
☑ ここだけの話
本質的なメモの狙い
▶ アナログメモは「創造」
単純にメモといえば、手書きメモではないでしょうか。
デジタルメモは変換候補に表示されない記号などを使うときに不便ですが
手書きメモなら自由に書けます。
もしかすると、あなたの考えがまとまらない原因は、
考えているようで考えられていないことかもしれません。
原因と結果などが複雑に絡み合っていると、普通の人は頭の中だけで処理できません。
私は考えがまとまらないときにアナログメモを使います。
具体的には、書いたメモをパズルのように並び替えます。
気になったことをキーワードで素早くメモをして、
時間をおいてからキーワードを並び替えたり、つなぎ合わせたりします。
そうすると気づきを得られたり、新しいアイデアが浮かんだりします。
手を動かすときには内容を要約するプロセスがあるため脳が活性化するようです。
目的が「気づき」や「ヒラメキ」のときは、アナログメモを活用しましょう。
▶ デジタルメモは「記録 → 要点まとめ」
最近の学生は先生の板書を「スマホで、パシャ!」が当たり前のようです。
私が学生の頃には見かけなかった光景ですが、ビジネスシーンでも似たようなことはあります。
セミナー講師が話している間、ずっと「パソコンをバチバチ!」している受講者です。
以前、心構えを学ぶためのセミナーの講師から
このような受講者の目的は、記録することだから心は動かないと教わりました。
つまり心構えを改めて、行動を見直す優先順位は低いということです。
目的が「記録」のときは、デジタルメモを活用しましょう。
デジタルメモは、要点をまとめたいときも便利です。
私は仕事で文章をたくさん書きますが
キーボードを見ずに入力するタッチタイピングを身につければ、
書く・消すのスピードは、デジタルのほうが圧倒的に早くなります。
そして頭の中のアイデアなどをパソコンに打ち込んだ後、
相手に伝わりやすくするためにムダを削る作業を習慣にしています。
そうすると、スムーズに要点をまとめることができます。
たとえば、忙しくしている上司に説明などが必要なときや
セミナー終了時の質問タイムなど
文章を読んでもらう・話を聞いてもらう時間が短い場面でもムダを削る作業は効果を発揮します。
あいまいなまま説明したり聞きたいことの要点をまとめられなかったりすると
あなたが本当に知りたいことを相手から引き出すことはできません。
アナログメモ活用例「サイズ別」
▶ 一般的な書類のA4
A4サイズのメモ用紙を持ち歩いている人はあまり見かけません。
なぜでしょう。
それは「メモは記録するため」と考えているからではないでしょうか。
メモは記録するためと割り切って考えると、メモから「気づき」や「ヒラメキ」は生まれません。
「気づき」や「ヒラメキ」を生まれやすくするためには、作業性が高いA4サイズが最適です。
(カバンに入れておきやすいサイズはB5)
A4サイズくらいになると、一枚の用紙の中でメモした内容をパズルのように組み合わせられるので
あなたの頭の中で情報を理解しやすい形に変えることができます。
用紙サイズが小さかったりページが分かれていたりすると、この作業はできません。
▶ ホワイトボード
こちらはA4サイズで説明したことと基本的には同じですが
みんなが考えていることをリアルタイムで共有できることがホワイトボードを使うメリットです。
リアルタイムで共有すると、散らかった意見やアイデアをまとめやすくなります。
チームで「気づき」や「ヒラメキ」を生み出したいときはホワイトボードがお勧めです。
▶ 片手に収まる手帳
キーワードをメモするだけなら手帳サイズです。
このサイズでは一枚の用紙の中でメモした内容をパズルのように組み合わせられないので
「気づき」や「ヒラメキ」を生み出すことは難しいといえます。
よって、A4サイズの用紙がないときの緊急用と考えるべきです。
ウラ技的な使い方としては、1つの用件やアイデアを1枚のメモ用紙に書いて
用件などを済ませるたびにメモ用紙を捨てることで仕事の達成感を得る使い方があります。
アナログメモ活用例「付箋(ふせん)」
パソコンを立ちあげる時間が待てないときや
覚えられると思っていた事を忘れてしまう恐れがあるときは、付箋が便利です。
定期的に目が留まる物(パソコンや電話など)に貼っておくと、自動的に目が留まる仕組みになります。
仕事がデキる社会人は、仕組みをたくさん活用しています。
一見、頭の回転が速くて賢そうな人でも
よく観察すると、小さな仕組みを積み重ねていることは少なくありません。
付箋の特徴は書いたものの移動、作業内容による色分けができることです。
ホワイトボードに付箋を貼って会議をする場面をよく見かけるのは
書いたものをスムーズに移動できるので、アイデアや意見をまとめるときに便利だからです。
また、付箋には色がついているので直感的に理解できるメリットもあります。
▶ 付箋の色分けによる使い方
ここでは、あなたが実際に付箋を取り入れる場面を想像してください。
たとえば「赤色は重要」という使い方では
赤色の付箋ばかり貼られて結局、ワケが分からなくなります。
そこでセット販売で多い5色入りの付箋の使い方について、実用的な具体例をあげて解説します。
ピンク色:何らかの対応が必要で、期限・納期が短く、重要度が高いもの
黄色:何らかの対応が必要で、期限・納期が短いもの
水色:対応済み
緑色:何らかの対応が必要で、対処することが決まっていないもの
オレンジ色:使用枚数が多い付箋の色を切らしたときの予備として使う
ポイントは、ピンク色と緑色です。
ピンク色の付箋がたくさん貼られていると、仕事が溜まっていることになります。
電話の取次メモ、仕事のタスク管理などに使うことができます。
緑色の付箋が貼られていると、対処することが具体的に決まっていない仕事を抱えていることになります。
これらを職場で共有していると、
仕事をたくさん抱えているメンバーに他のメンバーが気づく仕組みにもなるので
メンバー同士が協力し合うチームづくりにお勧めです。
また、緑色の付箋を一度読み終えた本に貼っておくと
定期的に読み返す本であることを自分に知らせる仕組みにもなります。
デジタルメモ活用例「ソフト」
離れた場所にいるメンバーと共有したいことがあるときは、利用者が多い人気ソフトの活用がお勧めです。
そこで複数名が同時に「見る・書く」を操作できる無料の人気ソフトを3つご紹介します。
▶ Googleスプレッドシート
オンラインでやり取りする際には使用経験があるソフトを選ぶと、
入力しやすいので物事をスムーズに進められます。
Googleスプレッドシートはエクセル形式なので、使い慣れている人も多いはずです。
ただし、ログインする人数が10名くらいを超えると
作業が遅くなったり、一部のユーザーがログインできなくなることがあります。
この問題を解決する方法は、アドレスを複数に分割して小グループごとに作業してもらうことです。
▶ Googleスライド
プレゼンといえば、パワーポイントです。
しかし、パワポのソフトを購入する必要があります……。
そんなときはGoogleスライドが便利です。
凝ったアニメーションなどを使わなければ十分に使えます。
操作方法も難しくありません。
こちらもGoogleスプレッドシートと同じように、たくさんの人数が同時にログインすると
作業が遅くなったり、一部のユーザーがログインできなくなることがあります。
アドレスを複数に分割して使うことをお勧めします。
▶ lino(リノ)
特徴は、付箋とホワイトボードを使った対面の会議を
リアルで開催しているような感覚になることです。
デジタル・ツールは便利なことが多く、対面式の会議がムダに感じてしまうことがあります(笑)
対面による会議とリモート会議の特徴を見極めて、より有効な方法で開催することが重要です。
デジタルメモ活用例「仕組み」
デジタルメモの最大の問題は、
記録した情報の多さに、情報そのものの存在を忘れてしまうこと(失念)です。
一般的にはデジタルのスケジュール帳やリマインダーを使って失念を防ぎますが
ちょっとしたアイデアなど、スケジュール帳やリマインダーを使うほどではないものは失念してしまいがちです。
そこで私が使っている仕組みをご紹介します。
それは、メールを送ることです。
とても簡単で効果抜群の方法です。
やり方の基本は、仕事とプライベートの2つのフォルダを用意してメールを送ります。
このとき重要なことはメールの送り先とメール受信先の設定です。
メールの送り先は、毎日見るメールソフトを使います。
メール受信先の設定は、メール振り分け機能を使います。
たとえば、メールタイトルを「思いつきフォルダ行き」などに決めて
仕事用とプライベート用の両方のメールソフトにメールを送ります。
さらに用意したフォルダにメールが集まる設定を行います。
(G-mailなら特定のメールを受信して他のメールソフトに送る機能もあります)
メールの送り先とメールの受信先の設定を工夫することで
毎日見るメールソフトを使うたびに目に留まる仕組みになります。
思いつきフォルダのメールが溜まってアイデアが膨らみそうにないときは
それを価値のないアイデアとして一定期間をおいてから削除します。
こうすることで、情報そのものの存在を忘れてしまう失敗を防ぎ
価値のあるアイデアを活かすことができます。
ここだけの話
▶ オリジナルについて
ちまたでは、色んなメモの取り方に関する情報があります。
しかし本当に大切なことは、あなただけのメモ取りのコツを見つけることです。
なぜなら、人によって用途や優先順位は異なるからです。
結局、あなたの目的(何のためのメモなのか)が最も重要です。
あなたの目的を明確にするためには、トライ&エラーあるのみです。
日付を記録し忘れて失敗したなら、日付を記録することを忘れないようにする仕組みを考える。
メモの場所が分からなくなって失敗したなら、メモの場所を忘れないようにする仕組みを考える。
このような経験を積み重ねることで、あなたに最適なオリジナルの仕組み(メモ取り)ができるようになります。
▶ 賢い人について
賢い人ほどメモを取ることは、あまり知られていません。
情報収集のプロである取材記者、
何冊もネタ帳を持ち歩いている芸能人、
大学などの専門機関で働く研究者などは、メモ取りの達人です。
では、これを「賢いからメモを取る」と解釈すべきでしょうか。
私はその逆だと思います。
正しい方法でメモを取るから賢くなるのです。
何にでも強みと弱みがあります。
状況に応じてアナログ・デジタルを使い分けて仕事のメモを取りましょう。