理系・文系の違いを社会人が本気解説! 両者の特徴・身近なリアル話し・名著紹介など♪

あなたは「文系よりも、理系のほうが ”言葉の本来の意味” にこだわる理由」について気になりませんか。

「国語を含む文系のほうが ”言葉の本来の意味” にこだわる」と考えるほうが自然です……。

私の中でこの理由の答えらしきものはありましたが、

物足りなさを感じていました。

その物足りなさを埋めてくれたのは、

1冊の本との出会いです。この本は後ほど紹介します。

♬ ここから音声付き動画でも、ご視聴いただけます ♬(©音読さん)


理系・文系の違い

あなたの周りに理系はいますか。私は理系ですが社会人になると、理系が少数派になります。なぜなら、特定の場所に集中したり、自分が理系であることを隠したりするからです(笑)。もう1つの理系が少数派になる重要な理由があるのですが、後ほど説明します。

なお、これから「理系と文系の違い」を説明する中で不快に感じる内容があるかもしれませんが、誰かを傷つける意図は全くありません。ご了承の上で読み進めていただければ幸いです。

謝罪

また、私がさまざまな書籍から得た知識私の個人的な感想が含まれているので間違った解釈などについては大目に見て下さい♪

理系とは

はじめに私のイメージとして「理系とは、数字を使って物事を考える、リアルの世界でも実験好き、 ”言葉の本来の意味” にこだわる」などです。

ちなみに私は、生物系の理系です……そうです! 「生物系・工学系・情報系・数学系・物理系」など理系の中でも考え方に違いがあるのです。では早速、理系の持論を説明します。

「理系とは、理系に所属した経験と3年以上専門分野で学習・研究に携わったヒト」です。

もちろん、大学に所属したことがなくても理系がたくさんおられることは承知していますが、まずは私の経験をもとにした説明なのでご理解下さい。具体的には大学4年間のうち、1年間は一般教養を学び、3年間で専門科目と卒業研究を経て、いつの間にかマニアックな仲間たちと理系ならではの会話が日常化するということです。

また、理系は時間軸が大きく関係します。つまり、積み上げ式で学習するのです。文系科目の多くは途中参加することのハードルはそれほど高くありませんが、理系科目は途中参加が難しくなります。簡単な例をあげると、掛け算を理解し始めた小学2年生が急に2次関数を理解できません。

ウイルス 失活

私が専門的に学んだ生物系(理系)の例では「ウイルスを殺す」という声を耳にしますが、正しくは「ウイルスを失活させる」です。そもそもウイルスは生物ではありません……という話しをすると「なぜ、生物ではないの?」や「失活?」や「生物の定義って?」などの説明が必要になります。(「失活」は、活性を失わせるという意味)

このように「失活」という専門用語がたった1つ登場するだけで、たくさんの説明を追加しなければならなくなります。これが積み上げ式の学習という理系の特徴です。

文系とは

先ほどの持論について、大切な補足があります。それは文系についてです。これまでの説明には理系の説明に比べて文系の説明が不足していることです。これを踏まえると、

「文系とは、理系以外のヒト(「非理系」とも言う)」です!

このため説明するための根拠がなかったのです。「理系・文系の違い」というタイトル記事でありながら、ここまでは理系の説明ばかりでした。私が理系だからということもありますが、文系と呼ばれるヒトたちの多くは、学習の過程において専門用語の暗記研究室での実験などをあまり経験しません。この説明でさえも理系との比較です。そもそも文系の実態を説明する根拠があまりにも少ないのです。

ここからの説明について自称・文系のヒトは少し不快に感じるかもしれません。ご了承ください。記事の終盤で補足します。

文系を説明する際に、はじめに関係するのが大学進学です。一般的には小学校から高校までは同じこと(国語・算数・理科・社会)を学び、大学受験のために高校で文系と理系にクラス分けされます。私の高校では「1(理系):2(文系)」くらいでした。他の高校でも理系は、選抜されるのではないでしょうか。ここが1つの分岐点であり、理系が少数派になる理由です。

大学での過ごし方

他には、大学を卒業する際に大きな違いがあります。大学では、ほとんどの理系は卒業論文を書きます。そのため大学3年生くらいから研究室に通い始め、4年生は毎日のように研究室で過ごします。

一方で、文系は卒業論文を書かなくても良いことが多いようです。「文系の4年生は、単位を取れていれば学校に行かない」という噂をよく聞きます。これではマニアな仲間たちと専門的な文系話しをする機会はほとんどありません。これを踏まえると、前に説明した「理系とは、理系に所属した経験と3年以上専門分野で学習・研究に携わったヒト」という持論を納得して頂けるのではないでしょうか。

また、日本の大学生は入学後の学習が不十分ともいわれています。これは卒業論文を書かなくても、単位さえ取れば卒業できることが圧倒的に多い文系の特徴が関係していると考えられます。

海外での理系・文系

たまに、理系 VS 文系の議論が熱くなると「海外では、理系と文系を分けないよ。」という声を耳にします。これは2つの誤解があります。

1つ目は、海外(主にアメリカ)も理系と文系を分けていることです。自然科学(natural science)人文科学(humanities)というように呼び名が違うのです。

2つ目は、学習プロセスの違いです。海外では、大学などで専門的に学ぶ前に会社に1度勤めていたり、専攻する分野以外についても真剣に学びます。つまり、日本ほど学習に片寄りがないのです。(主にアメリカの大学は卒業が難しい日本の大学は入学が難しいといわれています。また学生自身が授業料を支払うか、親が授業料を肩代わりするかという点も学習プロセスの違いに関係していると考えられます。)

研究(卒業論文を含む)のプロセス

研究のプロセスについても「理系と文系の違い」は明らかです。理系は、自然科学系と呼ばれるように研究対象は自然です。文系は、人の生活や文化に関わる人文科学系など研究対象は自然以外のモノです。

2つの決定的な違いは、誰が見ても同じような結果になることを求めるか否かです。理系は、誰が見ても同じような結果になることを求めます。「たった1つの真実に迫る」ともいえます。文系は、特に人文科学系の場合、ヒトの解釈が研究結果に大きく影響します。なぜなら「たった1つの真実に迫らない(迫れない)からです。つまり、科学技術を駆使した年代測定など一部の研究分野を除いて、文系と呼ばれる研究分野の多くは「いろんな意見があって良い」のです。

何が言いたいかというと、理系は自然を相手に現時点で集められた証拠をもとに試行錯誤・トライ&エラーをくり返して、真実に迫るのが鉄則です。しかし文系はヒトの解釈なので、真実かどうかは別にして、研究者の持論の根拠をたくさん集めることが求められます。

もちろん、文系の方にも専門分野を極めようと、真実に迫ろうとされている研究者がおられることは存じ上げております。この点についても終盤で補足します。 現時点では、お許しください。

土下座

文系代表の社会人!?

社会人で最も優秀な文系といえば、弁護士ではないでしょうか。確かに、弁護士は優秀です。しかし彼らの優秀さには理系らしさと文系らしさが、良くも悪くも入り交じっています

弁護士 文系

日本で最難関といわれる国家試験に合格するためには、膨大な情報量を暗記することが大前提です。彼らが優秀とされる指標の1つが情報収集力です。裁判で争点になる1つが過去の判例なので、優秀な弁護士ほど依頼主に有利になる過去の判例などをたくさん集めなければ勝訴できません。この点については、理系が過去の参考文献を読みあさることに似ています。

しかし、ここには文系ならではの欠点らしきものがあります。それは参考文献(ここでは「過去の判例のこと」)が持論を有利に展開するための手段に過ぎない点です。

裁判に勝つこと or 和解に持ち込むことは、弁護士として優秀とされる根拠になります。このために依頼主が有利になる情報を収集します。この意味において弁護人の独自解釈を加えて、依頼主を有利な状況にもっていくことは、裁判官を納得させるために欠かせません!ここが理系と決定的に異なる点です。

つまり、一時的な(弁護士の)独自解釈で(事実は)どうにでもなってしまうのです。なぜ、このようなことが起こるのか。それは弁護士は依頼主が有利になるための役割を果たすことが仕事だからです……。

ちなみに、このようなことは理系では許されません。取り組む全てのヒトが同じような結果になる「真実」を明らかにすることが理系の仕事だからです!

持論まとめ

持論ここまでの要点をふり返ると、以下の通りです。

・ 私のイメージとして「理系とは、数字を使って物事を考える、リアルの世界でも実験好き言葉の本来の意味” にこだわる」など

・ 経験について目を向けると「理系とは、理系に所属した経験と3年以上専門分野に携わったヒト」

・ 文系とは、理系以外のヒト(非理系とも言う)

・ 理系は途中参加が難しい

・ 理系は周りにマニアがいて、専門的な会話が日常化する

・ 文系はマニアと過ごす機会が少ないため、専門的な会話があまりない

・ 理系は自然を相手に現時点で集められた証拠をもとに試行錯誤・トライ&エラーをくり返して、たった1つの真実に迫る

・ 文系はヒトの解釈が多いので、特定の人物が注目した片寄った証拠が注目されがち

このような記事を書くことができるのは、私が理系の深みにハマったからで、もし私が文系だったなら、このように分析していなかったはずです……。

名著ご紹介

科学がきらわれる理由

※ 出版社による書影(書籍画像)掲載の許可取得済み(2020/06/22)

私は現在、作家のタマゴとして執筆作業に没頭しているので、参考になる書籍をたくさん読みます。そんな中、1冊の本に出会いました。『科学がきらわれる理由、ロビン・ダンバー、青土社、1997年』です。

こちらの本は、理系一筋を考えている学生理系分野を学ぼうと考えている社会人は、ご一読をおススメします。また、理系・文系を問わず大学院に進学予定の学生は、全国一律で課題図書にすべきといえるほどの名著です。

これ以降、著作権の許容範囲内で要約して説明しますが、詳しく知りたい方は実際に手にお取り下さい。(ただし、現時点では絶版になっているので図書館などから取り寄せることをおススメします。)

ヒトが望むこと

突然ですが、質問です。

「書店に並ぶ本についてフィクションとノンフィクションは、どちらが多いでしょうか。」

調べる間でもなく、フィクション(小説や伝記)です。ノンフィクション(実証実験の科学的解説を含む実用書)は壁側に追いやられ、著名な作家さんが書いた文芸本が入り口・通路・レジ前を陣取っています。

なぜか。

それは自分に関係がありそうなことを知りたい、感じたいことが描かれているフィクション(小説や伝記など)のほうがお客さんに選ばれやすいからです。少なくとも理系分野のような専門用語の意味を理解してからでないと読めない本を、多数派の人たちは手に取りません。そこで書店側は理解しやすい本をはじめ、感情を刺激する本テレビでよく見る人が書いた本を目立つ場所に並べるといった具合です。

そんな中「科学がきらわれる理由」で、最も目が留まった一文は次の通りです。

理系(本書の中では「科学」)は、重要なことは何かを明らかにしなければならない。
この点が、前に触れた「たった1つの真実に迫る」に当たります。

真実

文系(本書の中では「人文」)は、何を言うかはどうでもよく、どう言うかがすべてであるらしい。』
この点が、文系のほうが読者に対して中身を伝えるための工夫読みやすさを追求する工夫があり、書店で文芸本(文系寄りの本)が目立つ場所に置かれている理由です。

どのように

また本書では、理系の専門用語については研究によって新事実が判明する度に、言葉の定義が大きく変わることについても触れています。これが私の持論「”言葉の本来の意味” にこだわる」や「理系に3年以上専門分野に携わったヒト」の根拠に当たります。つまり理系は、真実に迫るために欠かせない「前提条件」が日常においても頭から離れず、言葉の本来の意味にこだわらざるを得ないのです。

さらに、ダンバー氏がいう「言葉の定義が変わる」ことは、積み上げ式の学習という理系の特徴以上に理系分野を学ぶ難しさがあることを意味します。たとえば昨日までAという答えが正解だったことが、翌日には不正解になことがあるということです。具体的には「最も速いものは?」に対する答えは「光」が現時点では正解ですが、光よりも速いものが見つかった時点で不正解になります。

一方で、文系には(誤解を恐れずに言うと)正解がありません。なぜなら、ヒトの解釈が大きく影響するからです。もっと言うと、文系は持論以外の主張の間違いを指摘すること自体が無意味なのです。だから、”言葉の本来の意味” にこだわる場面は必然的に少なくなります……。

痛すぎる理系・文系の違い

理系と文系の違い

結論っぽいことをいうと、理系と文系では物事に対する目的意識が違うのです。これがこれまで何度か示した補足です。理系は目的意識が自然に育つ一方、正解を求めない文系は目的意識が育ちにくいところが痛すぎます。「人生に正解なんてない!」というセリフを耳にすることがありますが「正解を求めなければならない状況がある」ことも事実です。

ここで大切なことは、目的意識を働かせる基礎が身に付いていないと、両輪を使いこなせないことです。

もちろん、常に公平・公正な目線で目的意識をもって取り組んでいる人は、理系・文系に関係なく、真実に迫ります。ただし理系のほうが真実に迫る傾向があって、会話においても白黒ハッキリ付けたがるのは、これまで説明した通りです。

「科学がきらわれる理由」では、理系と文系は真逆に働く状況についても触れています。理系は重要なことを明らかにするためにルールに従って研究成果を発表さえすれば、(基本的には)評価されます。文系はどのように表現するかが評価されるため理系からすると、わざわざ重要なことを分かり難く伝えていると感じることさえあります。

ただし詩や歴史映画などを描くときは「どう描くかが評価ポイント」になることが、結果的に理解しやすい表現感情を刺激する表現になり得ます。この点については文系が好まれて、理系が嫌われる理由の1つと私は考えています。

昔は良かった?

本書の中では歴史的な名著についても触れています。1859年に出版されたチャールズ・ダーウィンの「種の起源」は、理系分野を積み上げ式で学習していない人でも基本的な内容は理解しやすかったそうです。また、他の生物学や物理学も身近な内容が多かったそうです。

しかし、現代はあまりにも専門性が深まりました。社会が多くのことを知り過ぎたのです。

生物学は目に見えない遺伝子レベルで物事が語られ、物理学は理論や数式でしか解明されていない研究がたくさんあります。これらをきちんと理解できるのはゴリゴリの理系くらいで、一般人が足を踏み入れる余地は極めて狭くなったといえます。

ロビン氏に共感するポイント

著者のロビン・ダンバー氏は次のように語っています。

「(物理学者も生物学者も)専門家にとって論文の明晰さ、理解しやすさについての利点は、手ほどきを受けていない人が時々誤解することから生じる犠牲を補って余りある(P215より引用)」

これを要約すると「積み上げ式の学習が不十分な人に多少の誤解があっても、分かりやすく伝える意義は大きい」ということです。

私たちの選択肢

持論そこで私たちが選ぶ道は、以下の3つです。

1.専門性を深めて、真実を求める道を歩む。つまり、理系の個別科目を極める。

2.専門分野を理解できるレベルまで勉強して、多くの人に分かりやすく説明する。(「科学コミュニケーター」などの仕事)

こちらは、これから最も求められる仕事の1つになるはずです。近年、社会を混乱させる環境問題やウイルス病などに対して、一般人がパニックにならないために活躍する場面は増える一方です。あなたが科学の知見を丁寧に伝える意義を感じた経験は将来、何物にも代えがたい宝になります。

3.理系と文系を掛け合わせた新しい専門分野をあなたが創る。

こちらについて補足すると、ビジネスの世界では今、自分の業界のアイデアと異業種のアイデアを組み合わせて新しい製品やサービスを創る「イノベーション(新結合)」が流行っています。イノベーションは、社会の成熟によって、アイデアを出し尽くした状況を乗り越えるための手段の1つです。

メッセージ

自然科学とは前に触れた通り、文系は良くも悪くも「何でもアリ!」になりがちな分野です。「素晴らしき文系!」と、逆張りの大げさなタイトルを掲げて、優しい言葉をたくさん詰め込み、多数派(←「文系=非理系」と考えると、ほとんどの人が文系になるため)を取り込もうと企むメディアもあります。「何でもアリ!」が行き過ぎると、独り善がりな主張に歯止めが掛からなくなります。

理系と文系のメリット・デメリットにも触れておくと、どちらが損か得かを言い当てることはできません。将来のことは誰にも分からないからです。どちらかが一時的にもてはやされることは、これからもあることは間違いありません。しかし一時期の話題などで理系・文系を決めてしまうと、後の人生で大きな悔いを残すことになります。

私に分かることがあるなら、これからの社会は専門性が増すばかりで、科学の進歩は誰にも止められないということです。その決定的な根拠を1つだけ上げると、科学技術を完全に止めてしまうと、世界中の人たちが生きていくだけの作物を育てられないからです。これは20世紀半ばに起きた「緑の革命」が転機になっています。

最後に私が最も伝えたい事は、理系分野も学ぶことです。あなたが学生なら、理系分野は早いうちに学んでおくと「後がラク!」です。理系は積み上げ式の学習なので、後になるほど遡って学習する範囲は膨大になります。

テレビ番組で活躍する一流大学の出身者でさえ「科学(理系分野)のことは分からないけども……」という言葉をよく口にしています。年を取ってから物事の考え方(普段から目的意識を持つことなど)を変えるのは相当の努力が必要になります。

前に理系の中でも考え方に違いがあると指摘しましたが、最近は共通点が増えたことも事実です。あと、大人になってから完全自費で学ぶよりも費用面でおトクです。

一方、文系社会人の学び直しもおススメです。大人になってから改めて学んでみると、嫌いだった理系分野を学ぶことが楽しくて夢中になることは少なくありません。

理系社会人であっても、文系分野や他の理系分野には学びがたくさんあります。これらを自ら進んで、学ぶ」という意味の「生涯学習といいます。( ”学校で先生から受け身の姿勢で学ぶ” とは区別した学習のこと)

科学は、使い方次第です。

あなたが科学を使って、社会を豊かにしてくれることを私は信じています
信じる

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