マネジャー必見! Slack利用者がチーム運営を成功に導くポイントを体験を交えて解説。
「Slackはチャットツールではありません。新しい働く場所です。」
このように宣言する理由は、Slackの特徴的な機能や他のアプリとの連携できるからです。
本記事では、Slackの効果的な使い方や導入時の注意点について解説します。
上手く活用できれば、社内チームの運営や社外の関係者を巻き込んだコミュニケーションツールとして使えます。
運用開始時のルール決め
まずは、Slackの代表的な機能の「チャンネル」について解説します。
チャンネルの使い方
チャンネル機能は効果的な業務連絡をはじめ、新規プロジェクトの立ち上げメンバーの募集などが行えます。
このような使い方が知られているため、チーム運営者が好き放題にチャンネルを立てることがあります。
しかしチャンネルが乱立すると、メンバーに情報の消化不良が起きてしまい
業務連絡は正確に届かず、新規プロジェクトのメンバーは集まり難くなります。
チャンネル内のルール決め
一般的な会社でも効率的な仕事が行えている場合とそうでない場合があります。
また、ベンチャー企業などでは始業時間と終業時間があってないような場合もあります。
だからこそ、Slackではチャンネル内のルールを運用開始時に決めておく必要があります。
とはいえ、それほど難しく考える必要はありません。
最低限のルールだけを決めると、メンバーは効率的な仕事が行えるようになります。
その1つがチャンネル内の投稿チェックのタイミングです。
四六時中チェックすると、他の仕事に対する集中力が低下して日常業務に支障をきたします。
このようなチャンネルごとの重要な内容(チャンネルごとのルールなど)を投稿するときは、
該当する投稿(スレッド)に「ピン留め」という機能を適用させておくと便利です。
そうすると新しくチャンネルに飛び入りするメンバーも、基本的なルールの説明を省略して気軽に参加できます。
チャンネル名の決め方
業務連絡や新規プロジェクトの立ち上げメンバーの募集などに使えるチャンネルですが
チャンネル名が適切でないと、業務連絡はメンバーに正確に伝わらないことがあります。
新規プロジェクトのメンバーも集まるものも集まらず仕事が進み難くなります。
また、チャンネル名がザックリ過ぎると、意味が伝わらなくなります。
一方でチャンネル名がピンポイント過ぎると、意外性のあるアイデアを持つメンバーが参加しなくなります。
とはいえ、好き勝手にチャンネル名を決めると無法地帯となります。
そこで私のおススメは、全体としてのルール決めと自由度のある命名の両立です。
このように試行錯誤しながら、効果的なチャンネルの立て方を確立します。
ちなみに、Slackは多くのメンバーに情報を共有して、
「全員参加のコミュニティ作り」を重視しているので、チャンネル名の決定は極めて重要です。
投稿時の注意点
次は、Slackの基本機能「スレッド」について解説します。
スレッド投稿の基本
スレッドについては、分かりやすく説明するためにメール利用と比較して解説します。
メールでは、受信と返信がくり返されて一見、上手くやり取りできる気になるものの
実際には、論点が散らかっていたりすることがあります。
一方、Slackのスレッドでは、1つの投稿に対して同じ論点で話し合いたいときは返信を
1つの投稿に対して異なる論点を話したいときは新しいスレッドを投稿することで
メールによるやり取りよりも効率的にコミュニケーションを取ることができます。
スレッド投稿の情報量
スレッドの投稿数や字数が多過ぎると、メンバーによっては情報の負荷が多過ぎて消化不良になります。
特に、文字情報のみのやり取りはメンバーが疲れ果ててしまいます。
そういう意味では、対面やビデオコミュニケーションツールを使って話し合うことが理想ですが、
メンバーとスケジュール調整できないときは、Slack内のスレッド投稿がメインになります。
そこで、対策としてGoogleスライドやJamboard、PowerPointなどの活用をおススメします。
GoogleスライドやJamboard、PowerPointなどをスレッドに投稿して活用すると
同じ文字情報でも、グラフィカルな要素があるソフトやアプリのほうがメンバーの情報負荷が軽減されます。
投稿された内容への反応と対応
次は、チーム運営者が管理すべきポイントおよびSlackのその他機能の使い方について解説します。
スレッド投稿への反応
意外と見落としがちなことは、Slack導入者の高いテンションが命取りになることです。
チームには、初めからテンションが高いメンバーとそうでないメンバーがいます。
このためスレッドにたくさん投稿するのは、テンションが高いメンバーやアイデアがたくさん思い浮かぶメンバーです。
しかし、そうでないメンバーは無反応になりがちです。
仮に、投稿数が少ないメンバーが普通のテンションでも
たくさん投稿する人にしてみれば、メンバーの反応の薄さが自身のモチベーションの低下につながります。
そこで、Slackには「リアクションする」という機能があります。
これは簡単に言うと、投稿したスレッドを読んだことをアピールする顔文字などのことです。
たとえば上司から部下へ、先輩から後輩へ、肩書のある経営者から一般社員へ
もちろん、その逆方向においても効果的に顔文字・記号などでリアクションすると、
言葉のやり取りでは伝わらない良い印象が伝わることがあります。
一見、お飾り機能のように見えますが
メンバーのモチベーション維持に効果を発揮し、チーム運営において重要な役割を果たす機能なので、ぜひ活用して下さい。
以下に、私が高い効果を感じた「リアクションする」の機能の一例をいくつか上げておきます。
・「笑顔系の顔文字」―「賛成、いいね、投稿内容への好印象」などの印象が伝わります。
・「考え中の顔文字」―リアクション側は「あなたの投稿を受け止めて、じっくり考えてるよ」という印象を伝えているつもりかもしれませんが、リアクションされた側は「その投稿は、ちょっと……」のようなマイナスの印象が伝わる恐れがあることには注意が必要です。
・「ハートマーク等」―これらは私より本記事の閲覧者様のほうが詳しいと思うので、解説を差し控えます。
Slackの顔文字や記号は、本当にたくさんあります。
この点についてもチーム内で誤解が生じないように事前に話し合っておくと、
効果的なコミュニケーションを取ることができるはずです。
メンバーの心のケア
「チャンネル」と「スレッド」を活用するSlackは、文字のやり取りが中心となります。
そういう意味では、メールや掲示板でのやり取りと似ている部分は多いといえます。
そこで忘れてはならないことは、メンバー同士の心(または感情)のケアです。
言葉のやり取りでは、ドライな感じを受けたり、冷たい印象になる場合があります。
ですので、メンバー間の誤解や心のすれ違いを解消する役割を担当するメンバーを設けることも重要です。
ちなみに、ビジネスの世界ではこのようなことを管理するファシリテーターという役割があります。
チームの運営者がその役割を兼ねる場合もあれば、別にファシリテーターを設けることもあります。
Slackのデメリット
ここまでSlackのメリットに関することを中心に解説してきましたが、デメリットにも触れておきます。
というのは、Slackは「チャットツールではありません。新しい働く場所です。」と宣言しています。
この宣言に準じて、私がSlackのみでプロジェクトの立案まで試験的に体験した感想としてデメリットを以下に上げます。
・雑談による副産物が出難い。
・「どうでも良いから賛成」と「積極的な賛成」の違いが分からない。
・プロジェクトの計画は立案できたが、メンバーの計画に対するモチベーションの高さまでは把握できない。
・難しいテーマは問題について、チャンネルを細かく立ててテーマを分解して問題解決に挑んだが、文字を中心としたやり取りでは理解に限界がある。
・開始時と開始後の最低2回は対面で話し合わなければ、スレッド投稿や「リアクションする」などの反応さえないメンバーに何が起きているのか分からない。
まとめ
こられの点を踏まえると、全ての仕事をSlack内で行うのではなく、Slack内で行う事、Slack内で行うべきでない事を区分けすることがSlack活用の肝と私は感じました。
また、Slackは歴史の浅いコミュニケーションツールであり、欧米型のコミュニケーションを元に生まれたツールです。この意味においては日本型のコミュニケーションの特徴を考慮して、独自にアレンジする必要があるといえます。
これはビジネスの歴史においても言えることですが、ツールを導入するだけではチーム運営は失敗します。成功したチームや企業では、必ず従業員への思いやりが垣間見えます。そして、導入した機械やパソコンツールなどを独自に運用することによって成功を手に入れています。つまり、チーム内で何らかの問題が起きたときにメンバー同士でサポートし合うことが重要ということです。
Slackはメンバー同士の歯車が噛み合えば、チームが爆発的なエネルギーを発揮するマネジメントツールです。
ぜひ、あなたのチームに合うSlack運用方法を編み出して、チーム運営を成功させて下さい♪